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学校法人リリー文化学園
理事長  大久保 博之さん

茨城の教育界ばかりでなく、
公職にも全力傾注

水戸市出身。趣味はミージカル鑑賞と30歳の時に東京ディズニーランドができて「はまった」というディズニーランド巡り。世界各地のディズニーランドを家族と一緒に楽しむのが息抜き。

Owners Company
学校法人リリー文化学園
TEL.029-224-4820
http://www.lilyacademy.jp/
水戸市南町3-1-3

「いつもあたたかく、いつもあたらしく」
幼小一貫教育で世界に通用するリーダーを

みなさんは「ビビディ・バビディ・ブー」という呪文をご存知でしょうか。ディズニー映画「シンデレラ」で、魔法使いがシンデレラにこの呪文を唱えると、み すぼらしい姿だったシンデレラがお姫さまに変わり、カボチャが立派な馬車へと変身するという魔法の言葉。この「ビビディ・バビディ・ブー」という何とも キュートなニックネームで、子供たちに親しまれている方がいます。その何にでも変身させてくれる魔法使いの名は、大久保博之さん、リリーアカデミーグルー プの総帥その人です。

 リリーアカデミーグループは、理事長のお母さま大久保久子さんが戦後間もない昭和24年に開校した洋裁塾「リリー 洋裁研究所」が始まりです。設立当時の女性ファッションは、まだまだモンペ姿が主流。しかし、時代はまさにその主役を和装から洋装へとダイナミックに移り 変えていた時期でした。この潮流は「洋裁を学ぶ」事に対しても爆発的なニーズを生み、「花嫁修業」の一環となるほどの一大ムーブメントに。お母さまの洋裁 塾も成長を続け、当時としては関東以北最大級の洋裁学校になったそうです。「教育は愛」。これはその発展に尽力したお母さま久子さんの信念の言葉です。洋 裁の技術だけではなく、立派な人格を形成してもらいたい。その想いは今でも大久保理事長の胸に深く刻まれ、今日の発展への礎となります。

  そして時は流れ、ジャーナリスト志望の学生だった大久保青年の登場です。ある日、一本の連絡が入ります。「園児が12人しか集まらないんだ...」。実はこの 瞬間、大久保理事長の運命が決まったのです。「全国的に洋裁学校が幼稚園を経営するといった流れがあったようです。そこでリリーでも経営を始めようと...、 でも上手く園児が集まらない。という内容でした。スタッフの人件費も出ないとの事だったので、すぐさま帰郷し幼稚園を手伝うことになったのです」。理事長 の大いなる航海はこうして始まります。「最初は送迎のマイクロバスの運転や雑用など何でもやりました。そうこうしている内に当初の腰掛け気分が抜けていっ て、どんどん子ども達との仕事が楽しくなってきたのです」と当時を振り返ります。

 「幼児教育」という仕事に大きなやりがいを見出した大 久保理事長は、矢継ぎ早に様々な施策を打ち出します。なかでも代表的なのが、当時幼稚園では珍しかった英語教育への取り組み。「遠慮がちな大人と違い、好 奇心旺盛な子供達は外国人の先生との交流に興味津々。英語も自然体で学べるんです」と大久保理事長。そして、この斬新な発想と独自の教育方針は、幼稚園は もちろんの事、洋裁学校を文化デザイナー学園として発展させ、保育福祉専門学校、スポーツクラブなど大きく枝葉を広げる原動力となっていきます。そして、 平成16年ついに全人教育へ...。「リリーベール小学校」の開校へと歩みを進めていきました。 

 大久保理事長は小学校教育の大切さを説き ます。「動物には刷り込みというものが有り、鳥などは産まれてから7週間で親の認識などを行います。人間におけるこの刷り込み学習の限界は9歳までと言わ れています。この時までに脳を目覚めさせてあげることが、人の一生を左右することにもなるのです」。そして、心を育て夢と経験を持たせることが、その後の 人間形成の根っこになっていくとの事。こんな大久保理事長の熱い想いの丈が詰まった「リリーベール小学校」の児童の皆さんは、なんと4年生までにパソコン のブラインドタッチを覚え、プレゼンテーションソフトのパワーポイントを使いこなすようになるそうです。又、付箋紙が沢山付けられた分厚い国語辞典が、各 自の机に並んでいるのも日常の風景との事でした。

 次世代を担うリーダー育成にも力を注ぎます。「全児童を3つに分けていずれかのグルー プに所属させています。この中で皆が憧れるリーダーになるには、学力だけでない総合力が求められます。堂々としているか、自分の考え方をもっているか等、 切磋琢磨しながらこの人間力を磨いていく事が、世界で通用する人間を育てることになると思っています」。又、社会問題化するいじめ問題については「いじめ がないようにするのは無理なことです。起きたときに素早く対応すること。又、遠因として幼児期のけんかが足りないと感じています。おもちゃの取り合いなど でけんかをし、人の痛みを知る。それが大切です」と説明していただきました。

 そんな大久保理事長、実は教育に注力をしながらも様々な公 職にも携わっているそうです。現在、水戸市商工会議所副会頭をはじめ、県教育委員会委員、茨城JCシニアクラブ会長、いばらき社会起業家協議会理事、千波 湖水質浄化推進協会理事などのほか、ロータリークラブなど様々なボランティアシーンでの活動の枚挙にいとまがありません。常に穏やかでやわらかい雰囲気を 醸しだす大久保さんの人柄が、こんなところにも表れているような気がします。

 さて、「ビビディ・バビディ・ブー」の魔法を操る大久保理事長。ポケットにあっと驚くネタを仕込んで、次はどんなマジックを私たちに見せてくれるのでしょうか。リリー物語の次のページをめくるのが楽しみです。

Pick up Success in IBARAKI

“積極的に社会活動団体に所属して、
しっかり活動していく”

質問1茨城は起業するのに適しているか?
マーケットがこなれていない、競争相手が少ないという点でまだまだ起業するのに有利なところがある。ただし先進的になり過ぎないように注意。
質問2経営を始める際にやるべきこと、また、必要な準備は?
社会に必要とされているか?その事業が周りの人や地域社会に役立つかよくよく考えることが大切だ。
質問3この土地で有効なプロモーション活動は?
Face to face の関係はできるだけ作っておくこと。商工会議所青年部などしっかり会合に出て人に認められないと、本当の人脈はできない。

これから起業する方への一言

“社会に必要とされる一味違うコンセプトが大切”

起業とは、新しい切り口、新しいアイデアを切り取って社会に提示することだ。私は今、「あらゆる年齢のこどもたちに夢を」という理念の下、「12歳までの 保育園」や「子どもだけのためのスポーツクラブ」「世界を旅しながら学ぶ子どもの英会話教室」なども創立した。いずれも社会に必要とされる一味違うコンセプトが大切。

■人間形成は9歳までの刷り込み学習が基本
■幼小教育でリーダーを養成
■新しい視点でアントレプレナーを



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