President file
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DO GOLF
代表  小野 仁志さん

経験則で巧妙な偽物も見分け
顧客に最適なクラブを提供する

水戸市出身。県立緑岡高校卒。高校時代からゴルフを始め、30歳で独立。水戸近郊唯一の個人経営の中古クラブの販売、買い取り店を開業する。競合店が相次いで出店するも、メンテナンスや高い買い取り価格、安い商品提供での薄利と完璧なメンテナンスで顧客の信頼と安心に応える店として成長を続ける。

Owners Company
USED CLUB CENTER
DO GOLF
TEL.029-247-5060
http://www.do-golf.jp/
水戸市元吉田1776-17

県内初の中古ゴルフクラブ専門店として成長を続ける
先見の明は良き先輩や仲間、スタッフたちのたまものと「運」!

小野代表は高校時代からゴルフの世界に飛び込みました。ごく普通の家庭に育ちながら、当時の高校としてはあまり一般的なスポーツではなかったゴルフ競技に興味を持ち、ゴルフ練習場でバイトをしながらゴルフの練習に励んだそうです。

 「高校はゴルフ部などなかったのですが、ジュニアの関東大会などへも出場しました」という小野代表は卒業後にゴルフ場に就職、さらにゴルフ工房、ゴルフショップとゴルフに関するあらゆる職種を体験し、1997年2月に「DO GOLF」を創業しました。

 「最初は15坪ほどの店舗でした。駐車場がなくて、店をオープンさせたと同時に隣のラーメン屋さんがやめてしまったので、そこも借りて駐車場を確保しました」と、16年前の開業当時のことを語ります。

 県内では初めてとなる中古のゴルフクラブの販売・買い取りを行う同店は、当初から人気を博し、最初の2年間は店が休みの時には仕入れや買い付けに奔走し 「中古クラブがあれば売れる。売る努力よりも品物を集める方が大変でした」と話すように、県内のゴルファーたちの人気を集める店となりました。

 「当時ゴルフの中古売買という常識自体がなく新しいクラブを買い換えても、それまで使っていたクラブは人にあげるか、手元に置いておくしかなかったんで す」と小野代表。「ゴルフショップ時代に、処分に困ったゴルファーが店の角にでも置いて売ってくれないか、というお客さんがいて、しかも、その中古のクラ ブは直ぐに売れていました。そこで、中古のクラブの売買は間違いなく需要がある」との確信をもっていたそうです。

 こうして県内最初の、中古クラブの店は繁栄の道をたどっていき、15坪だった店は現在では10倍の150坪の売り場面積を誇る店へと発展してきたのです。

 成功の裏には小野代表が県内のゴルフ事情に精通していたうえ、入念な情報収集があったことも要因です。「水戸周辺は他県と違ってゴルフ人口がものすごく 多いのです。普通、ゴルフ練習場というのは人口30万人にひとつ位と言われています。しかし、水戸では50号バイパス沿いやその周辺だけでも10カ所もの 練習場があるのです。ほかの地域と比べて、いかにゴルフ人口が多いかを証明しています」と小野代表。ゴルファー1人には必ずクラブが1セット必要です。そ れだけ、クラブに対する需要があるのは必然でした。

 このため、小野代表は練習場に店のチラシを置いてもらうなどして、同店のプロモーション活動に尽力。県外の大手業者が進出してきた現在でも、同店のポジションは揺るぎないものとなっていたのです。

 さらに、ゴルファーにはクラブに対するこだわりが多いのも事実です。「道具好きの人もいて、いろいろなクラブを使ってみたいと言う人もいます。また、毎 週、クラブを替えてプレーする人などもいるのです」とクラブに対して様々な付き合い方をする人がいる事を教えてくれました。

 しかし、需要があるからといって商売が上手く続くとは限りません。小野社長は「自分で運を引きつけるのが大切なのではないでしょうか」と、運を味方に付けたことも成功につながったと語っていました。

 小野代表は「ディポットに球を乗せてしまい、それを『運が悪い』と言う人がいます。しかし中嶋常幸プロは『それは運が悪いのではなく、プロゴルファーならそこを避けて球を打たなければならない』と言っています。自ら運を引き寄せる工夫も大切なのですね」と言います。

 そのため「日ごろから運のある人や目標をもった人との付き合いを深めるようにしています。これまで、良き先輩や友だち、スタッフに恵まれて、良い結果を得てきました。運を味方につけるように努力した結果、今があるのです」と成功への秘訣の一端を明らかにしてくれました。

 同店では工房でクラブのメンテナンスをする際にもスタッフたちが入念に運を込めることで、買ったお客さまにラッキーな結果が出るように心を配っているそ うです。同じクラブでも、同店で購入したクラブはしっかりしたメンテナンスを経て、良いショットが生まれるような隠し味が施されているようです。


 小野代表の運については面白いエピソードがあります。

 小野代表は現在ハンデキャップ1の腕前ですが、これまでに3回もホールインワンを経験しているそうです。プロでも中々出ないのに、それを3回も達成して いるのもすごいのですが、「最初の時は結婚直前のことでした。2回目は子どもの生まれる直前、さらに3回目の時は独立する直前と、いつも大きな変化の前触 れのようにホールインワンを達成していたのです」と、不思議な幸運に巡り会っていました。

 「お客さまのクラブを見るだけで、癖や傾向を見分けることが出来る」という小野代表。スコアの伸び悩みに苦心するゴルファーは一度「DO GOLF」を訪れてみてはいかがでしょうか。きっと運も味方につけてくれるものと確信できるはずです。

Pick up Success in IBARAKI

“できるだけ運や目標のある人と付き合うように努める”

質問1茨城は起業するのに適しているか?
ゴルフで言えばゴルファー人口が多かったので成功した。事前に入念な情報収集が必要だろう。起業する業界にも精通するべき。
質問2経営を始める際にやるべきこと、また、必要な準備は?
アドバイスをくれる良き先輩を持つ。仲間やスタッフたちの力も大切。ネットなどスピードも要求されるが、アナログ的な高級感も忘れない。
質問3この土地で有効なプロモーション活動は?
広告を出すにしても一つの媒体に偏らず、幅広く計画的に出すことが大切。現在は北海道から鹿児島までお客さんをつかむことに成功した。

これから起業する方への一言

“一つのことに一生懸命取り組むことだ”

事前のリサーチをしっかりとして、将来どのようになりたいのか目標をしっかりと持つこと。何もないところから始める場合、一つのことに一生懸命取り組むことだ。良きスタッフに恵まれることも大切。運を呼ぶ努力も忘れずに!

■その道のプロとして、一つのものに精通すること
■プロは運を引き寄せる努力を怠っていない
■業界の流行を早く集めてお客様の趣向に合った商品を提供



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